| 日時 | 2026年6月29日(月)14:30~17:00 |
| 講演 | 「ベトナムと私」 |
| 講師 | 坪井未来子氏 (NPOベトナム教育友好協会(AEFA)理事、ベトナム語通訳・翻訳者 |
| 場所 | スタジオ751 |
| 参加 | DF会員5名+準メンバー1名(下記) 加藤丈太郎氏(明治学院大学社会学部社会福祉学科准教授) |

6月29日(月)午後に久しぶりにDFベトナム研究同好会の会合が開かれた。
今回のゲストはホーチミン在住でAEFA理事・通訳翻訳者である坪井未来子氏に、一時帰国中のお忙しい中「ベトナムと私」というテーマでお話頂いた。
氏は日頃、ホーチミンで通訳や翻訳に従事する傍ら、ベトナムの山奥の少数民族の村で子供達の教育活動に携わっておられるので、今回私たちDFメンバー自身が久しぶりに子供時代に戻って、坪井先生のご指導で「自分の心への率直な問い掛け」をする貴重な時間ともなりました。まるで「二十四の瞳」の子供たちのように。
1. ベトナム色の人生
坪井さんは小さい頃にベトナムと縁があり、浦和第一女子高校を経て東京外語大のベトナム語科で学ばれ、以来30年以上ベトナムとのお付き合いが続き、いまもご活躍されています。
現在、主に次の3つのことに関わっておられるそうです。
一つ目は、NPO法人アジア教育協会(2004年~現在)
二つ目は、ドクちゃんの活動支援
三つ目は、オーラルヒストリーの翻訳
2. NPO法人アジア教育友好協会(AEFA)の理事として
丸紅出身の谷川洋さんが退職後の2004年に立ち上げた組織で、インドシナ半島の山岳少数民族のための小学校建設、自立運営支援、日本との交流などを行っておられ、貧困地域の子供たちの教育環境整備に心血を注いで来られました。
これまでの20年間で、ベトナム186校、ラオス121校、タイ15校、スリランカ15校、ネパール2校、中国2校など、計341校の学校を建設してきた実績があります。
しかし最近では学校建設と言うよりも、図書・読書活動、子供たちの交流、先生方の学び合いなど、「心の教育」を重視したソフト面の支援に重点を置いているそうです。
地域の子供たちを「貧しい」と捉えたり、「支援する側」と「支援される側」という視点を持ったりするのではなく、どこに住んでいても、誰もが自分の考えに気づき、相手を思い、問いを立てて世界を広げていけるような学びの場を育てること、同じ目線で育て合うことを大切にしているそうです。
まさに私たちベトナム研究同好会メンバーも今回、このコンセプトでで学ばせて頂きました。
3. ドクちゃんの活動支援
昨年、日本のテレビの長寿番組である黒柳徹子主演の「徹子の部屋」50周年記念でドクちゃんが日本に招待され出演しました。
その時のベトナムから付き添いでお世話したのが坪井さんです。
勿論、「徹子の部屋」収録時の通訳も務めておられます。
彼の現在の生活実態も、2024年に公開された「ドクちゃん~フジとサクラにつなぐ愛」という映画で赤裸々に映し出されています。

4. オーラルヒストリーの翻訳
坪井さんの3つ目のお仕事は、ベトナムの気鋭の作家Ms.Phan Thuy Ha の著書である「私はお父さんの娘です」を日本語に翻訳し、それを日本で出版するべく準備を進めていることです。
この本は、ベトナム戦争後に南ベトナム軍の兵士本人に直接インタビューした証言を集めたオーラルヒストリーで、現共産党政権下においてこれまで誰も挑戦したことの無い勇気ある書です。
従って、著者のハーさんは、「戦争は女の顔をしていない」を著したスヴェトラーナ・アレクシェービチと等しく評価してもおかしくないほどの作家だと思います。
私たちDFベトナム研究同好会は、この本の日本語版出版にご協力したいと考えています
➡ 【南ベトナムの記憶】オーラル・ヒストリー
〈連載第1回〉『私はお父さんの娘です』
(右の本の写真をクリックでサイトに飛びます)
5. まるで「二十四の瞳」のクラスに!
参加メンバーに対する 坪井先生からの最初の設問は「あなたにとって、ベトナムとは。一言で表すと?」でした。
さあ、坪井学級の始まりです。参加者一人ひとりが各自の思いや考えを述べあって、自分の考えを素直に言葉で表現することを学ぶことができました。
続いてこのスタジオ751を、
①安心安の空間、
②ありのままに、
③気付きを大切に、
④対話、
⑤自己認識・他者認識、
⑥言語化、
というキーワードで包み込んで頂きました。

まさに現在のAEFAが実践されている「学び合い」そのものでした。
次の坪井先生からの問い掛けは、「あなたが語り継ぎたい”心の声”とは?」でした。
私たちも普段考えていない質問が飛んできて暫し戸惑いましたが、さすが百戦練磨のDFメンバーです。
積極的に自分の「心の声」を率直に言語化して堂々と披露されていました。
6. 懇親会
折角の機会なので、新橋のガード下の居酒屋に教室を代えて、懇談の続きです。参加者の年齢こそ違いますが、同じ関心事を持つメンバー同士、「坪井学級」から続いてあっという間に仲良しになりました。大いに語り、大いに食べ、大いに飲んだ愉しいひと時でした。
また次の再会を期して、 ヘン ガップ ライ!
7.坪井先生からのコメント
この度は、DFベトナム研究同好会にお招きいただき有難うございました。
最初は皆さまの貴重な時間を私などに使っていいものかと緊張していましたが、優しい方々ばかりで暖かく迎えて下さりほっと致しました。
「坪井学級」とはなんともこそばゆいですが、皆さまが真剣にご参加くださったあの時間は、私にも大きな学びの時間となりました。この度は暖かい会、そして臨場感溢れる開催報告を本当に有難うございました。
以上(平井隆一)

