JAZZ同好会
「神戸ジャズストリート」第二回遠征記

  • LINEで送る

日本のジャズ発祥の地、神戸の風物詩である毎年恒例の今年で42回目となる「神戸ジャズストリート」が10月11日・12日、さらに13日は発祥100年を記念した街中フェスティバル「神戸ジャズセンテニアル」が開かれ、JAZZ同好会から5名(國安幹明・平井浩二・小西順・木下暢男・藤谷尚弘)が参加しましたので、以下ご報告します。

秋晴れの爽やかな空気に包まれた神戸の街は、一日中ジャズの熱気に満ちていました。我々は会期二日目の12日朝に全員が集合し、三宮~北野エリアを巡り、その魅力にどっぷり浸ってきました。

この日のスタートは、三宮駅近くのサンキタ広場から始まる名物のパレード。午前11時前、すでに多くの観客が集まる中、トランペットやトロンボーン、ドラムを載せた台車が賑やかに登場。プレイヤーたちが演奏を始めると、広場は一気に華やぎました。

絵をクリックで動画再生します

パレード隊が北野坂を上がっていく様は圧巻で、演奏を聴きながら坂を登る人々、沿道のカフェから手を振る人々など、街全体が音楽に合わせて揺れているようでした。このパレードは、これから始まる「ジャズ漬けの一日」への期待を最高潮に高めてくれる、素晴らしいオープニングでした。

パレードの興奮冷めやらぬまま、5名全員が集合したのは、ジャズライブ&レストラン「ソネ」。ここは神戸ジャズを語る上で欠かせない老舗中の老舗。会場に入ると、落ち着いた照明と、長年ジャズを見つめてきた歴史を感じる内装が、心地よい緊張感を生み出しています。

絵をクリックで動画再生します

ここで聴いた「ダッチ・スイング・カレッジ・バンド」は歴史の長い著名なオランダのディキシーランドジャズバンドで、今回の催しの目玉です。ミュージシャンの演奏は、伝統を踏まえつつも現代的な感覚を取り入れた、フレッシュなものでした。

特に、異人館や趣のある教会などが会場となるのが、このジャズストリートの醍醐味です。次に訪れた「ホテル北野プラザ六甲荘」の会場では、ジャズボーカルとタップダンスの入った「宮川真由美バンド」のポップで軽快なリズムが会場で躍動していました。国内外のトッププレイヤーの演奏を、こんなにも身近な距離で楽しめるのは、本当に贅沢な体験です。

最後は、もう一度「ダッチ・スイング・カレッジ・バンド」を神戸老舗ダンスホール「クラブ月世界」で楽しみました。ステージのある伝統的な社交クラブです。この長い歴史を刻んでいる空間に思いを馳せつつ再度彼らのプレーを満喫させてもらいました。

絵をクリックで動画再生します

会場と会場の間を歩いていると、ジャズストリートのロゴが入った「入場証タグ」を首から下げた人とすれ違います。老若男女、地元の方から観光客まで、ジャズという共通の目的に向かって街を歩くこの光景こそが、神戸ジャズストリートの最も美しい側面だと感じました。

午後5時、すべての会場での演奏が終了。朝から晩までジャズに浸りきった一日で疲労感よりも、心と体が満たされたような充実感で“一杯”です。というところで、反省会を兼ねた至福の“一杯”会を、地元出身の木下メンバーのご紹介で昨年とても評判が良かった三宮「わさびと魚」を今年も再訪。
美味しい魚料理に舌鼓を打ちました!!

帰路に着く途中、街のどこかで誰かが口ずさむメロディや、カフェから漏れるジャズの調べが、この日の感動を静かに物語っているようでした。「ジャズの街・神戸」の魅力を全身で感じることができた、記憶に残る一日となりました。

この日は、神戸のジャズ100周年を機に市民が立ち上げた「まちなかフェスティバル」で、市内の屋外6か所を無料演奏場所として開放し、40を越えるグループが35分の持ち時間で演奏を繰り広げました
朝10時から、神戸の街がジャズの音で充満される、ジャズ好きにはたまらない時間が流れました。

会場は、東遊園地のメインステージから、旧居留地のクラシカルな建物が並ぶ通り、そしてウォーターフロントに至るまで、神戸を象徴する様々なスポットに設けられていました。どの会場も無料で楽しめるとあって、通りがかりの人々や、老若男女のジャズファンで賑わい、街全体が音楽を分かち合う活気に満ちていました。

特に印象的だったのは、若手バンドによるエネルギッシュな演奏です。若さ溢れる熱気と、ジャズへの真摯な姿勢が伝わってきて、未来のジャズシーンを担うであろう彼らの演奏に期待を持てるものでした。ビッグバンドの迫力あるサウンド、アコースティックな編成による繊細で情感豊かなインプロヴィゼーション、そしてゲストアーティストによる熟練のステージ…。それぞれの会場で異なるスタイルのジャズが展開され、飽きることがありませんでした。

ジャズという音楽が持つ自由さ、多様性、そして何より聴く人の魂に響く力。それを神戸という異国情緒あふれる美しい街並みの中で体感することができました。“次の100年へ繋げる“ というイベントの願い通り、この素晴らしいジャズの文化が、これからも神戸の街と共に息づいていくことを確信しました。

このレポートのPDFはここをクリックして閲覧できます

以 上(藤谷尚弘 1456)

ジャズ同好会へのお誘い
ジャズに触れてみたい、ジャズを聴く機会が欲しいと言う方は
ジャズ同好会世話役 國安迄ご連絡ください🎵
Mkuniyasu31@gmail.com 080-3347-8873

  • LINEで送る
pagetop