2月8日(土)スタジオ751にて「渋沢栄一研究会」を開催、濵名均会員、東條保子会員が発表しました。この内容と説明は聴講の皆さんから絶賛されましたので、ホームページにて会員の皆様にもご覧頂けるよう掲載させて頂きます。
発表資料
なお、この資料に加えて、濵名会員から以下、大変ユニークな説明もありましたので、併せて掲載致します。
濵名会員のユニークな解説
2300年前の老子、荘子の哲学・思想が、現代の世界を変える「スマートフォン・アイフォーン」となって「現代的な解答」を、スティーブ・ジョブスが生み出しました。その原動力に禅僧・乙川弘文や若き日のスティーブ・ジョブスの「インドへの遊学」(前後してビートルズのインド訪問に刺激)がありました。
更に1973年映画で世界の実践哲学の変更を迫った(濱名の解釈)ブルース・リーがいました。彼は同年に謎の死を迎えました。NYで凶弾に倒れたジョン・レノンの死と濱名には二重写しになります。
ジョンレノンは彼のソング「イマジン」で平和を訴えました。リーは「西洋の近代合理主義哲学」からの離脱を「Be Water」という「東洋のカオス・混沌の哲学」の主張で、世界の変革を訴えました。時の世界支配層から忌み嫌われた、危険に満ちた哲学・思想(フィロソフィー)だったのだと思います。
ジョブスの「Stay Foolish」は、「混沌・カオスを愛しなさい。君たちが大学や大学院で学んだ近代合理主義を生かす為にも!」(濱名の独自の解釈)ということを、スタンフォード大学・大学院生(米国では社会人が殆ど)一万人の卒業生への演説と、YouTubeでの世界への拡散で訴えたのです。
アイフォーンの着想・マーケティングの哲学は「老荘思想のカオス、及び禅の世界」が、そしてテクノロジーを使ってのアイフォーンの機器とマーケティングの実践は「デカルト以来の近代合理主義」が担ったと言えるのではないでしょうか?(ここも濱名の解釈です)
1973年の映画「燃えよドラゴン」で世界的に有名になった、中国武術カンフーの使い手であるブルース・リーがUSAのワシントン大学で哲学を専攻していました。そのブルース・りーが辿り着いた「リーの哲学」は「Be Water」です。つまり「水のようになりたい」、「形を去れ、水のように」です。これは老子の思想そのものです。
2300年前の老子が「道・Dao・タオ」の概念から出発して辿り着いた境地と同じものです。よく知られている言葉としては「上善如水・じょうぜんみずのごとし」という訳です。老荘思想は現代の中国や香港にも息づいていると言えます。そして東條さんが前回の報告で語っていた「世界は解を求めている」という指摘にマッチすると考えます(濱名の一つの解・考え方です)
山本旭山常朝の「葉隠」(武士道)や柳生宗矩の「剣の道」の神髄には仏教・禅の世界があります。この仏教・禅はインドから唐(中世の中国)に入った達磨大師(開祖)や(六祖)慧能の仏教に、老荘思想の影響が色濃く入っています。それが日本に鎌倉仏教(一種の宗教改革)として道元や栄西を介して伝わってきたという流れであります。老子や荘子の思想・哲学が日本の禅に大きく影響を及ぼしています。
そして現代のアメリカ合衆国では、アップルの共同創立者スティーブ・ジョブズなどの知識人が日本から伝わった「禅」(老荘思想がたっぷりと入り込んでいる)を学び、実践しているのです。その意味でジョブズは一つの解を出したと言えるのではないでしょうか?(師匠は曹洞宗の禅僧・乙川弘文)
彼はブルース・リーが語った「Be Water」の代わりにスタンフォード大学学部生5000名・大学院生5000名の合計一万人の卒業生への演説で「Stay foolish」という言葉で語りかけました(ここは濱名の独断の解釈です)
以上(濵名均)